桜の森の満開の下 [和書 電子書籍]
こちらもちょっと前に読了していたもの。 Kindleストアの無料書籍だったので、興味があるものを片っ端からダウンロードしたうちの一つ。 以前から坂口安吾には興味があったので、読んでみることにした。
通る人々が皆「気が変になる」鈴鹿峠の桜の森。 現代では桜を見て花見と興じることが常であるが、昔は桜の花を非常に恐ろしいものと感じていた。 その桜の森を通るときはみな急ぎ足になり、一刻も早くその場を離れたくなったという。 そんな気持ちになるのはなぜなのか?ということを知りたいと思っていた山賊は、ある日美しい女と出会い、無理やり奪い妻とする。 しかしそれは恐ろしい出来事の始まりであった・・・。
非常に幻想的で、桜の見方ががらりと変わったのは言うまでもない。 坂口安吾という人が素晴らしい作家だったということを初めて知ることができた作品であった。 このタイトルが北森先生の「花の下にて春死なむ」を思い起こさせた。 内容はまったく違うのだが・・・。 こういうインスピレーション・リングみたいなのがあって、きっといろいろな本を読みたくなるのだと思う。 久しぶりに先生の本を再読してみようかしら。。。
おススメ度: ☆☆☆☆
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